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2025.11.17
キャリア 新卒
事業事例

AIで加速する業務改革の最前線。
プロジェクトマネージャーが語る、現場起点のDX推進

事業事例

近年、AI技術の進化は企業活動のあらゆる領域に変革をもたらしています。
Solvvyでも、業務の効率化や精度向上を目的に、AIの導入を積極的に推進しています。
中でもオペレーター業務の領域では、現場の声を起点としたDXが着実に形になりつつあります。
本記事では、こうしたAI活用プロジェクトを推進する佐藤さんにSolvvyにおけるAI活用事例について伺いました。


Profile

佐藤さん (業務運営本部 業務運営企画部 業務開発チーム)  

2023年中途入社。
前職では大手ゲーム制作会社にて、プロジェクトマネージャーを経験。入社後は、IT部門にて社内開発プロジェクトの管理及び研修を担当。その後、AI推進総監督として、様々なAIプロジェクトに参画。

※所属は取材時点


1. Solvvy流AI戦略:なぜ「オペレーター業務×AI」に挑むのか

―まずは、AI活用を進めようと考えた背景と、その目的について教えてください。

実は私が入社した当時は全社的にAI活用が推進されていたわけではありませんでした。
ただ、私自身が前職の経験から「AIでリアルな事業課題を解決したい」という強い想いを持っており、社内でのAIの導入を提言したところ、Solvvyには挑戦を推奨する文化があり、会社として「まず、やってみよう」と背中を押してくれたのが大きな一歩でした。特に、コールセンターやインサイドセールスにおけるオペレーター業務は、サービス品質を支える重要な領域でありながら、人手に依存する部分が多く、効率化が大きな課題でした。そこでこの領域にAIを導入し、人がより付加価値の高い、創造的な仕事に集中できる環境を整えることができたらいいのではないかと思いました。

2. 業務効率化の実践:次への土台を築いた「基盤づくりのDX」

―具体的にはどのような事例があるのでしょうか?

社内での代表的な事例は2つあります。
1つ目は「文字情報の自動読み取りによるデータ入力業務の効率化」です。AI-OCR技術※1を活用した文字情報を自動で読み取り、システムへ登録するフローを開発・設計したことで、月間数十時間に及んだ入力作業とそれに伴うミスも大幅に削減しました。

2つ目は「営業先情報の自動取得によるリサーチ業務の高速化」です。AIでWeb上の情報を収集・リスト化することで、営業担当者のリサーチ業務負荷を4分の1程度の時間に削減し、本来注力すべき戦略立案やクライアントとの関係構築に、より多くの時間を割けるようになりました。またAI側に弊社情報や営業スクリプトを学習させ、独自性を高めたリサーチを実現しています。
これらの「基盤づくりのDX」とも言える取り組みで成果を出せたことが、社内にAI活用の有効性を示す大きな材料となり、次の挑戦への重要な土台構築につながったと感じています。

※1 AIによって文字を自動で読み取る技術

3. 事業創造への挑戦:自社プロダクト「LMA」開発の舞台裏

―社内でのAI活用にとどまらず、自社AIプロダクト「LMA(Lead Make AI)」を開発されたと伺いました。どのような経緯で誕生したのでしょうか?

社内での成功体験を元に、より事業に貢献する「事業創造のDX」として、新AIプロダクト「LMA」をプロジェクトマネージャーとして開発しました。LMAのメイン機能は、お客様からのお問い合わせに自動で回答することです。ただし、単なるチャットボットではなく、Solvvyが住宅領域で長年培ってきたノウハウを詰め込んだ独自の「AIレコメンド機能」を搭載し、住宅領域特化型となっていることが最大の特徴です。これにより、お客様の潜在的なニーズをAIが分析し、住宅事業者様は最適な提案を行うことができます。弊社プロフェッショナルの知見とAIの学習データを惜しみなく取り込んでおり、住宅領域に特化したものとしては、国内でもトップレベルのプロダクトであると自負しています。

―これまでAIが使われていなかった領域でのプロダクト開発は苦労も多かったのではないでしょうか。

おっしゃる通りです。技術をいかに現場の業務に自然にフィットさせるか、その調整が最も難しく、そして最もこだわった部分です。解決策は、「現場の方々とひたすら話し合い、何度もフィードバックをもらう」ことでした。このサイクルを愚直に繰り返し、要件定義の段階から現場と密に連携したことが、プロダクトの価値を高めたと考えています。
実際にこのプロダクトは、弊社内でも使われていて好評なんです。

4. AIに対する思想と未来:AI推進総監督として描く人と技術の共存

―一連のプロジェクトを成功させ、現在は「社内のAI推進総監督」という役割を担われているそうですね。開発を進める上で、一貫して大切にされていることは何でしょうか?

「現場の担当者が本当に使えること」これに尽きます。どんなに優れた技術も、現場に定着しなければ意味がありません。そのため、UI・UX※2をとことんシンプルにし、スモールスタートで始めることを心がけています。現場と対話しながらフィードバックを素早く反映させる。この姿勢は、私の役職が変わっても、そして今後どんなプロジェクトに取り組む上でも変わることはありません。

※2(ユーザーインターフェイス・ユーザーエクスペリエンス)プロダクトの見た目や操作性、利用体験

―今後の展望についてはいかがでしょうか?

まず「LMA」については、これから本格的な販売フェーズに入ります。そのため、まだ実績はありませんが、このプロダクトがお客様のビジネスを大きく変える力を持っていると信じています。この挑戦を成功させることが、当面の大きな目標です。

そして「AI推進総監督」としては、より広い視野で、人と技術がどうすれば最も良い形で共存できるのかを追求していきたいです。単なる業務効率化にとどまらず、AIを全社的な「知のエンジン」として機能させ、データに基づいた意思決定を当たり前にしていく。そんな未来を、この会社で実現したいと考えています。

―最後に、AIという強力な技術を扱う上で、最も重要なことは何だとお考えですか。

AIはあくまで手段であり、目的になってはいけません。常に「この技術を使って、現場の何を良くするのか」「お客様にどんな価値を提供できるのか」という問いから始めることが不可欠です。そして同様に大切なのが、AIという技術を信じることです。一か月前に出来なかったことが、今は実用レベルということも珍しくありません。何事も「AIならできる」という姿勢で課題と向き合うことを心がけています。

技術は人の働き方を豊かにし、事業を成長させるための手段となります。技術の力に驕ることなく、現場と対話し、一つひとつの課題と真摯に向き合っていく。その姿勢こそが、最も重要だと考えています。


AIによる業務改革の真価は、単なる「自動化」ではなく、「人がより創造的な業務に集中できる環境をつくること」にあります。
Solvvyでは、現場に根差した技術導入を軸に、働き方の質と企業価値の向上を同時に実現することを目指しています。これからも最先端の技術を現実的かつ効果的な形で活用し、お客様や社会から信頼される企業として、挑戦を続けていきます。

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